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Voice) ⇒
Choir of King’s
College, Cambridge (Choir’s Home
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(ケンブリッジ キングスカレッジ合唱団)
Sir David Willcocks が指導していた時代のこの合唱団はすごかった。
完璧に訓練されていた。 メサイアの難しいアリアも、もたつくことなくきっちり歌う。
それでいて、イギリスの少年合唱団特有の甘やかな声も持ち合わせている。
現在はStephen Cleoburyが指導に当たっているが、水準の高い普通の合唱団。
Handel
Messiah / The
Choir of King’s College, Cambridge
Recommended
この録音でのKings Collegeの少年達は絶好調である。 高音は軽やかで華やかで舞い上がるよう。
中低音は滑らかで芯が通っていて、音楽の流れにあわせて時折加えられる絶妙なうねりの美しさは格別。
メサイアの中で各所に出てくる動きの速いところも、きっぱりと自信を持って歌っている。 少年合唱だけでなく、
成人合唱、ソロ、伴奏
(The Brandenburg Consort) ともに集中度・燃焼度の高い、とても良い演奏だと思う。
ソロは成人による。 1994年、 Pieterskerk, Leiden,
The Netherlands でのライブ録音。 鮮度が高く残響も豊かに
捉えられていて、バランスの良い音質。 (なお、 この録音はDVDでも発売されている。 映像は良好だが、
音質が冴えない。 音声はDolby Digital や DTS と言った圧縮フォーマットしかない。 私のDVDは古いモデルなので
DTSのデコーダーが無く、DTS音声は聴く事ができないので分からないが、 Dolby Digitalの音質は良くない。 特に
大音量時に完全に歪んでしまう。 より美しい音で聴きたいのであれば、CDで聴くべきだろう。)
指揮 : Stephen Cleobury,
Brilliant Classics, 92463 (CD), DVD 92520 (DVD)
(CDは2枚組みにもかかわらず1000円程度。 DVDは2000円くらい)
Heavenly
Voices / The
Boys of King’s College Choir, Cambridge
Recommended 曲目⇒
タイトルは少々軟派だけれども、なかなか良いCDだと思う。 いくつかの曲でボーイソプラノソロが登場するが、どれも大変よろしい。
Track2, Mendelssohn, I waited for the Lord の2人のソロうちの一人はとても初々しい声で、もう一人は良く熟れた声で歌う。
どちらも良く通るとても柔らかな声。 Track6, Faure, Pie Jesuのソロの少年も大変良い。 技術的にしっかりしていながら、
とても自然な歌い方。 FaureのPie Jesuのボーイソプラノソロの中では、かなり良い部類に属する。 Track11は私の大好きな
I sing of a maiden. Guest 指揮のSt John’sのすべすべのとろけてしまうような香り高い合唱と比較するとやや劣るが、
高い水準でまとまっていると思う。 2004年3月、King’s College
Chapel での録音。 非常に鮮明で生々しい音質。
残響も良く捉えられている。 良い録音だと思う。 ただ、ほんの少し欲を言わせて頂くと、あともう一歩柔らかさ、というか、
全体が溶け合うような感じが欲しかった。
Recording Engineer : Simon Rhodes
指揮: Stephen Cleobury
EMI 7243 5 57896 2 4 (輸入版)
D. Scarlatti, Stabat Mater Recommended
D. Scarlatti の Stabat Materを少年合唱が歌うのは、 このCDと、Christ Church Cathedral Choirの録音だけではないだろうか。
このCDでのKing’s College の少年達は、滑らかな触り心地の良い、美しい声で歌う。 テンポのゆったりした曲には独特の美しさがある。
ただ、 Stabat MaterのFac ut animae
donetur, Amen などテンポの速い部分では、Christ Church盤と比較すると、ちょっとしまりが無い
というか、緊張感に欠けるように感じる。 全体としてみると、私はChrist Church盤の方が好き。 このCDには、Stabat Materのほかに、
Te Deum, Miserere in E minor, Magnificat, Laetatus sum が収録されている。 2002年7月、King’s CollegeのChapel での録音。
少年たちの声も、残響も大変美しい。 ただ,、いまいちすべてがきれいに溶け合っていないような印象がある。
Balance Engineer: Simon Rhodes.
指揮: Stephen Cleobury
EMI, 7243 5 57331 2 2
Handel, Messiah Highly Recommended
!!!
これCDはヘンデルのメサイアの奇跡的な名盤といって良い。 ソプラノアリアはすべてKing’s College
の少年たちによって歌われている。 通常ソロで歌われるアリアが、少年合唱で歌われている箇所もあるが、
これがとびきり巧い、美味い。 初めて聴いた人は腰を抜かすに違いない。 Rejoice greatly…はボーイソプラノ
の合唱で歌われているが、 この少年達のすばしっこさときたら尋常ではない。 息がぴったり合っていて、
ビブラートまでぴったり。 Rejoiceの「r」の巻き舌の音まであっている。 いったい何ということだろう。
How beautiful
are the feet… も少年合唱で歌われるが、 甘いメロディーを丁寧にこの上なく美しく歌う。
うっとりして、私の脳みそは完全にとろけてしまう。 全体を通して、極上の演奏である。
1971&1972年の録音。 Balance Engineer:
Neville Boyling. Digital Remastering: Peter Bown
& John Holland.
音質はソフトな感じで聴きやすい。 残響も美しい。 なにより、合唱に重点を置いて、King’s Collegeの少年たちの
奇跡的に美しい声を克明に捉えている点は極めて高く評価できる。
指揮:
Sir David Willcocks
EMI
Classics, 0777 7 63784 2 8 (輸入版)
最近このCDを見かけない。 廃盤もしくは品切れ中なのだろうか? そうだとしたら、それはレコード会社の
怠慢である。 偉大な文化遺産に対する冒涜である。 この奇跡的に素晴らしい録音を多くの人々に聴ける
ように努めることは、レコード会社の当然の義務である。 ついでに国内版もリリースすべきである。
(2004年12月 追記: 輸入版では手に入るようである。 ただこんなに良いCDは国内盤でも出してほしい。 96kHz/24bit
とか最新のリマスタリングで出してくれたら良いのだが。 そしたら、きっとまた買ってしまう。)
Faure Requiem / Choir of King’s College, Cambridge - Recommended
Pie Jesuでソロを歌う少年 (Richard Eteson) は、少し線の細めの、柔らかく良く通る声。
Pie Jesuのソリストとしてはかなり私の理想像に近い 。 合唱もなかなか自然な感じで良い。
Offertoireのアルトの合唱はカウンターテナーが歌っているが、できたらボーイアルトに歌って欲しかった。
(King’s Collegeにはボーイアルトというのは無いのかな?) 。 1988年の録音で、音質は良いと思う。
Balance Engineers: David Flower & Neville Boyling. なおこのCDにはFaureのRequiemの他に、
DurufleのRequiemも収録されている。
指揮: Stephen Cleobury
EMI, CDC 7 49880 2 (輸入版)
Faure Requiem / Choir of King’s College, Cambridge
この合唱団は上手なんだけれども、ちょっとFaureのRequiemにはしっくり来ないような気がする。
ソプラノ合唱が頑張りすぎて、曲にきれいに溶け込んでいかない。 Pie Jesuのソロを歌う
Robert Chilcot (treble) も若干硬さが残る。 D.Willcoks&King’s CollegeのコンビによるHandelのMessiahは
最高の名演なのだが…。 このFaureに関しては少々期待外れの感がある。 でも最後のIn Paradisumは結構美しい。
1967年12月20日の録音で、音質はこの当時としては良い方ではないかと思う。 合唱もソロも鮮明に捉えられている。
Recording Engineer: Neville Boyling. Digital remastering: Simon Gibson & John Holland.
指揮:David Willcocks
EMI, CDM 7 64715 2 (輸入版)
J. Taverner,
Mass “The
Western Wind” /
The Choir of King’s College, Cambridge - Recommended
King’s College の黄金時代を築いた Sir David Willcocks が指揮をしている。
録音は1961年で、さすがに若干バックグラウンドノイズが大きいが、 とても聴きやすい音質である。
指揮: Sir David Willcocks
Decca,
(452 170-2) 輸入版、Taverner の他にByrdのミサなどが入っている。
M.A. Charpentier
/ Te Deum, Messe de minuit
pour Nöel
Choir of King’s College, Cambridge -
Recommended
Te DeumはPhilip Ledgerの指揮による。 動きの速いところなども、元気いっぱいにきっちり歌っていて
大変気持ちよい。 Messe de Minuit pour Nöel の方は、David
Willcoksの指揮による。 期待を裏切らない大変
素晴らしい演奏で、はきはきした歌声を聴かせてくれる。 ソプラノソロは女声。 Te Deumのほうが
Felicity
Lott, Eiddwen Harphy。 Messe de Minuit
pour Nöelの方はApril Cantelo, Helen Gelmar。
録音は、Te Deumが1977年(Recording Engineer: Robert Gooch)、 Messe de Minuit
pour Nöelが1967年
(Recording Engineer: Neville Boyling)。 音質はこの当時の水準からするとかなり良いほうだと思う。
さすがに、少し枯れた感じは否めないし、最新のデジタル録音のような鮮明さはないけれど、
バランスの良い、聴き易い音に仕上がっている。
指揮: Philip Ledger / David Willcocks
EMI, CDM
7 63135 2
Anthems from King’s
/ Choir of King’s College Cambridge
Recommended (DVD)
2001年収録。 演奏も良いし、画質、音質も良い。 PCMオーディオは24bit/48kHz。 収録曲目はこちら⇒。
Extra Features として、「The King’s Choristers」というBBCの約30分のDocumentaryが収録されている。
普段の生活や、リハーサルの様子が紹介されている。 何人かのChoristerへの短いInterviewもあって面白い。
指揮: Stephen Cleobury
BBC Opus Arte OA 0835 D
Carols from King’s
/ Choir of King’s College Cambridge
Recommended (DVD)
2000年のServiceを収録したもの。 合唱団の演奏は大変良い。 映像、音質ともに大変美しい。
(PCMオーディオは24bit/48kHzとなっている。) 安心して見ていられる大変良いDVDだと思う。
本編の他に、Boris Odeの指揮による1954年のServiceの様子と、 歴代のKing’s Collegeの指揮者3人
(David Willcocks, Philip
Ledger, Stephen Cleobury) が歓談する様子が収められている。
指揮: Stephen Cleobury
BBC Opus Arte OA 0822 D
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