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Dresdner Kreuzchor (ドレスデン十字架合唱団)
私はこの合唱団の鋼のような芯の通った歌声が大好き。
ソプラノも良いが、ボーイアルトのきりっとした歌声も良い。
Rudolf Mauersberger や MartinFlamig 指揮によるバッハやシュッツは本当に素晴らしい。
レコーディングエンジニアにも恵まれ、大変良い音質で聴くことができる。
輸入版が多いが大変安価な場合が多い。
Schutz, Matthaus Passion (マタイ受難曲)
このシュッツのマタイ受難曲は声楽だけの大変簡素な音楽だけれども、大変力強く感動的。
この曲を、鋼鉄のようにきりっとした歌声をもつドレスデン十字架合唱団が妥協を許さない完璧さをもって歌う。
最後のほうの緊張感溢れる合唱はたまらない。 かっこ良すぎる。 手に汗握ってしまう。
録音は1973年だが、音質は大変素晴らしい。 現在の録音水準と比較してもまったく遜色無い。
音質の全体としてのバランスという点では、 現在の録音でもなかなかこれにかなうものは無いのではないか?
当時の東ドイツの技術水準はたいしたものだと思う。
指揮:Martin
Flamig
Berlin
Classics, 0090102BC (輸入版、 国内版もある)
Bach, Matthaus Passion
(マタイ受難曲)
いったい、これ以上の演奏家が期待できるだろうか? 合唱はルドルフ・マウエルスベルガーの指導する
ドレスデン十字架合唱団と、その弟Erhard Mauersbergerの指揮するトーマス教会合唱団。
管弦楽はゲヴァントハウス。 福音史家は絶頂期のペーター・シュライアー。
当時の東ドイツのバッハ演奏の粋を集めている。 私の大好きなSind Blitze, sind Donner in Wolken verschwunden
の劇的な合唱も完璧。 良く訓練された二つの合唱団が完璧に歌いきっている。 この場面でのゲヴァントハウスの
伴奏も低音をブイブイいわせてて、興奮しすぎて…。
最終合唱も比較的ゆったりしたテンポで重厚に進める。 私は心をすっかり奪われて、もう泣かずにはいられない。
女性ソプラノ・アルトによるソロも自然な歌い方で素晴らしい。 音質も中庸を得た素晴らしいものだと思う。
合唱+管弦楽+ソロという難しい録音対象にもかかわらず大変よくまとめている。
さすがはClaus Struben、 名balance engineerといわれるだけある。
指揮:
Rudolf Mauersberger
Berlin Classics (輸入版、 国内版も出ている)
このCDの中のMesse g-Moll BWV235 の流麗な美しさがすっかり気に入ってしまった。 Kreuzchorの少年達も
とても丁寧に良く歌っている。 こんなに良い曲なのに、何でこの曲のCDは少ないのか、と不思議に思ったので調べてみた。
これらのミサ曲は、バッハが宮廷作曲家に任命された際に、急いで作曲された。 そのため 『パロディーは表面的で、
部分的には全く無意味になっている。 例えば「ト短調ミサ曲」において「いと高きところには栄光」の歌詞を、カンタータ
「すべてをただ神のみ旨に」(72番)の冒頭合唱の沈鬱な音楽につけることをもはばからなかったのである。…』
(「バッハ(下)」、シュバイツァー著、浅井、内垣、杉山訳、白水社 (1995), p.175より抜粋) といった具合なので、
バッハの作品の中ではあまり重要視されていないようだ。 しかし、この曲は美しいし、Kreuzchorの合唱は素晴らしいし、
Dresdner Philharmonieの演奏も良いので、個人的には是非お勧めしたいCD。 音質も良い。
指揮: Martin Flämig
Berlin Classics,
0091302BC
Fangt euer Tagwerk
frohlich an
ドイツの民謡を集めている。 大変丁寧に歌われている。 初めて聴く曲でも、
何故か大変懐かしい気持ちにさせられる。 個人的なことを申し上げると、
14曲目のAbschied
vom Walde は高校の合唱際で歌ったので、 これを聴くと懐かしさがこみ上げてくる。
1964年の録音だが、 適切な残響や自然な音場など、大変品質が高く聴きやすい。
Balance
Engineer は Eberhard Richter.
指揮:
Rudolf Mauersberger
Berlin
Classics, 0120 042 (輸入版)
Mendelssohn / Veni Domine etc. / Dresdner Kreuzchor
この当時のKreuzchorらしい、芯の通ったきりっとした歌声を聴かせてくれる。
非常に均質な整った歌声で、少しも曖昧になることなく、丁寧に歌っている。
やわらかくて豊かなボーイアルトの合唱も大変魅力的。私のお気に入りのCD。
Hör mein Bittenも収録されているが、珍しくソロは女声である(UTE SELBIG)。
1989年の録音。 Recording engineer は、かのClaus Strüben である。 まったく
隙のない録音で、この合唱団の美しい歌声を余すところなく捉えている。
全体に大変完成度の高いCD。 是非お勧めしたい。
指揮: Martin Flämig
Capriccio, 10 367(輸入版)
VESPRO DELLA BEATA
VERGINE -- Dresdner Kreuzchor
聖母マリアの夕べの祈り −
ドレスデン十字架合唱団
合唱はKreuzchorらしいかっちりした歌い方。 ソプラノソロはKreuzchorのボーイソプラノがとてもしっかり歌っている。
1981年、1982年、ドレスデン・ルカ教会での録音。 音質は標準的。 合唱やソロが良く聴こえるのが好ましい。
指揮 Martin Flämig
ドイツシャルプラッテン, 27TC-216-7 (もうずっと昔に購入したものなので、型番は変わっているだろう。 たまに、2枚組み2000円くらいで売られていたりする。 確か、輸入版もあったと思う。)
その他、 Schutz, Schein, Scheidt, Bruckner,
など多数の録音を残している。
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