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Westminster Cathedral Choir
Christmas Vespers at
Westminster Cathedral
最初のSweelinck (1562-1621)
の Gaude et laetareは、とても劇的で情熱的な曲。
この作曲家の曲はほとんど聴いたことが無く、こんなに良い曲を作曲していたとは知らなかった。
この幾重にも折り重なるような合唱曲を、
Westminsterの少年達がとても頑張って力強く歌っている。
その後に続く曲は一転してとてつもなく心地よい。 気持ちよい。 なんと言おうか、 宇宙を漂っているような、
酔っ払って青空の下、船の上で昼寝しているような、 開放感溢れる気持ちよさ。 大変気持ちよいのだが、
16世紀のJ. Tavernerのような、寂しげなやや陰鬱なものではなくて、対照的に晴れやかで陽気な感じである。
しかもこれを歌う少年達の声が、綿雲のように柔らかくて、私は大変幸せである。
2005年2月、3月、Westminster Cathedral での録音。 Recording
engineer: Julian Millard.
音質は素晴らしく良い。 合唱は非常に自然な音で、教会の残響も大変豊か。 とろけてしまいそうである。
こういう曲・演奏・録音のすべてが良いCDは、 少しでも良いオーディオ機器で再生して、
より良くとろけたい、という抑えがたい願望が生じる。 なんとも素敵なCDである。
なお、CDに添付されている解説書 (pdf) がHyperion recordsのWebから入手可能。
Martin Baker, Master of Music
Matthew Martin, organ.
The Choir of Westminster Cathedral
Heperion, CDA67522
The music of Westminster
Cathedral Choir / 曲目⇒
Track 7 の Roxanna
Panufink, ‘Deus, Deus meus’ がとても面白い。 お化け屋敷のような薄気味
悪い曲なのだけれど、ついつい聴いてしまう。 無音階のへんてこりんな旋律をTimothy Lacy という
ボーイソプラノが一生懸命歌っているのが何とも健気。 こういう音楽のこういう演奏を聴くと、イギリス
という国の文化は本当に面白いと思ってしまう。ちなみにこのPanufink というのは1968年生まれの
イギリス作曲家で、この曲はWestminster のArchbishop, Cardinal Basil Hume の75歳の誕生日を
祝うために作曲されたらしい。 誕生日にこの曲ですか? と思ってしまう。 これ以外はいたってまとも
な曲で、私の好きな、Byrd, ‘Ave verum corpus’ も入っている。 Track
1,5,7,14が1998年の録音。
Recording
Engineer: Simon Eadon.
その他の曲は、すでにリリースされている何種類かのCDから抜粋されている。
The Master
of Music: JAMES O’DONNELL,
DAVID HILL(Track 2)
Hyperion
WCC100
Exultate Deo - Masterpieces of Sacred Polyphony / 曲目⇒
The Choir of Westminster Cathedral
このCDにはTallis のSalvator Mundi , O nata lux de lumine, In manus tuas が収められいる。
Westminster のソプラノは、録音のせいもあるかもしれないが、痛いほど輝かしい声で歌う。
Tallisの音楽に自然に反応していて、とても充実した美しい演奏だと思う。
その他、AllegriのMiserereなど有名な曲も多数収められている。
1995年の録音。 残響豊かで、基本的には滑らかな音質。 非常に良い録音と言えると思う。
ただ、僅かに高音がざらつくのが残念。、
Recording Engineers: Antony Howell, Julian Millard.
指揮: James O’Donnell
hyperion, CDA66850 (輸入版)
Christmas Music from Westminster Cathedral 曲目⇒
この合唱団の少年達は良訓練された声で丁寧に歌う。 どちらかというと大人っぽい声。
高音がちょっと固めな響きになることもある。 Track9 “ In the bleak mid-winter” でソロを務める
Aaron Webber は柔らかい良く通る声が印象的。 1990年頃の録音と思われる。 残響が豊かで
音場も自然。 僅かに高音がざらつくような感じもするが、十分良い音質。
Recording engineer: Antony Howell
指揮: James O’Donnell
Hyperion, CDA66668 (輸入版)
Mozart Requiem
/Westminster Cathedral Boys Choir
この合唱団の声は、さらさら均質で、溶け合った時にはとても美しいハーモニーになる。
夕焼けの空で紫とオレンジが綺麗に混じりあう時のような感じ。 速い部分ではちょっともたつくことも無いわけではない。
ソプラノソロは女性(Emma Kirkby)。 1983年というデジタル初期の録音にしては、非常に良い音質と言える。
少年合唱も鮮明に捉えられている。 Sound Engineer: Simon Eadon。
なお、このRequiemは、Maunder版というもので、良く演奏されるSussmayr版と若干異なる。 Track 9には Amen
という、Sussmayr版には無い曲まである。 でもこのAmenという曲も結構きれい。
指揮: Hogwood
L’OISEAU – LYRE 411 712-2
Poulenc Mass in G, etc. 曲目 The Choir of Westminster Cathedral
この合唱団はなかなか良く訓練されていると思う。 きっちりとした歌い方。
Poulenc: Quatre Motets pour le
temps de Noël の他に収録されている曲に関して曲目を参照。
1993年9月の録音。 音質はなかなか良い。 合唱団の広がりも自然で、残響も美しく
捉えられている。 ただ僅かに混濁感があると思う。 もう少し透明感があると、ほとんど完璧な
録音になると思うのだが。 Recording Engineer: Antony Howell.
指揮: James O’Donnell
Hyperion, CDA66664 (輸入版)
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