HOME (The Art of Boys’ Voice) ⇒
ご意見、ご感想などありましたら、管理人にメール または ゲストブックへ お願いします。
Windsbacher Knabenchor (ウィンズバッハ少年合唱団)
現在私がもっとも注目する合唱団。 とにかく、そのすばしこさときたら尋常ではない。
バッハのミサ曲の複雑に入り組んだ速いパッセージを完璧に歌う。 声も均質で新鮮そのもの。
絞りたてのレモン果汁のよう。 素晴らしい清涼剤。 いったいどう訓練したら、
10歳かそこらの子供たちがこんなに上手く歌うことができるようになるのか。不思議でならない。
Psallite, singt und klingt /
Windsbacher Knabenchor
Psallite, singt und klingt Stille nacht, heilige Nacht などクリスマスの曲を集めている (曲目 ⇒)。
演奏はいつも通り大変素晴らしい。 ソプラノは新鮮で華やかで柔らかいし、アルトは強力でとても良い感じ。
細かい動きも、速い部分も非常に丁寧に歌っている。 オルガンとトランペットの伴奏も良い。
CD2枚組みだが、2枚目は語りがメインで、私にはあまり面白くない。 2003年1月の録音で、音質は
とても良い。 鮮明かつ柔らかで、 残響も適度で、録音会場の雰囲気が良く伝わってくる。
Aufnahme und Schnitt : Teije van
Geest.
指揮: Karl-Friedrich Beringer
Rondeau Production, ROP2025/2026
Bach, Weihnachatsoratorium / Windsbacher
Knabenchor
ウィンズバッハ少年合唱団の歌うBachのクリスマスオラトリオ、と言ったらいかにも良さそうだが、聴いてみると
まったく良い。 この合唱団の尋常でないすばしこさと、歌声の新鮮さと均質さは、クリスマスオラトリオにぴったり。
特にDisc2、Track13のEhre sei dir,
Gott, ... のようなテンポの良いところは最高に楽しい。 伴奏のMunchner
Bachsolistenもとても良い。 録音が良いせいもあると思うが、とても生き生きとしている。 とりわけ、バッハの
うねうねした躍動感のある低音部が、分厚く存在感を持って捉えられているのが非常に良い。 ソロは成人。
1991年7月の録音。 音質は新鮮で細部も良く聴き取れる。 Aufnahme
und Schnitt: Wilhelm Meister,
Toningenieur: Wolfgang Gotz. なおこの録音は以前TELDECから出ていたものだと思う。 確かLDも出ていた
はず。 DVDで再発売されると良いのだが。 (2005年5月。 jpc.de
で購入)
指揮: Karl-Friedrich Beringer
Rondeau Production, ROP3029/3030
Lieder und Geschichten aus
unserer Welt (曲目⇒)
このCDは、合唱曲(ソロもある)、器楽曲、と物語の朗読のMix。 合唱曲と物語はどちらも子供のための
ものらしい。 このCDのタイトルは解説書によれば、”Songs and Stories from Our World”.
合唱曲はリズミカルな楽しい曲や、親しみやすい曲が多い。 子供のための曲といえども、ウィンズバッハ少年合唱団はまったく妥協せず、
いつもの通り一糸乱れぬ完璧な演奏。 Track18のSchwesterlein
(J. Brahms) では、ウィンズバッハにしては比較的珍しく、
ボーイアルトのソロが聴ける。 歌っているのはMartin
Hartnagel. やわらかな声でなかなか良く歌っている。
1999年10月の録音。 音質は自然かつ鮮明で非常に良い。
Aufname, Schnitt, Zusammenstellung:
Ralf Kolbniger.
指揮: Karl-Friedrich Beringer
Rondeau Production, ROP2005 (輸入版。 2003/09 渋谷のタワーレコードで購入)
Brahms, Ein deutsches Requiem
ブラームスのドイツレクイエムを少年合唱が歌うのは、この録音が初めてなのではないだろうか?
ウィンズバッハ少年合唱団は相変わらずきっちりとした歌い方。 ただ、ブラームスのドイツレクイエム
は少年合唱の美しさを十分に引き出せる曲なんだろうか、というのが現在の正直な感想
(何度も聴いてるうちに感想が変わるかもしれないが)。 ウィンズバッハ少年合唱団によるバッハの
ロ短調ミサ曲の、新鮮この上ない演奏を聴いたときほどの感動は、残念ながら無かった。
ソプラノソロは、Juliane Banse, バリトンはStephan
Genz. オーケストラはDeutsches Synphonie-Orchester Berlin.
指揮はKarl-Friedrich Beringer. 2002年10月の録音で、音質は標準的。
Aufnahmeleitung und Schnitt: Teije van
Geest, Eckhard Steiger.
指揮: Karl-Friedrich Beringer
Rondeau Production, ROP2020
Eine kleine Melodie
このCDは比較的新しい作曲家による、親しみやすい楽しげな曲を集めている (曲目⇒)。
一番最初のEine kleine Melodie (Gustav Gunsenheimer, geb. 1934) がびっくり仰天である。
テンポの速い複雑なメロディを超精密に歌う。 完璧にコントロールされている。
たった52秒の曲だけれども、 この曲を聴くだけでもこのCDを買う価値があると思う。
Track2 のSur le pont d’Avignon (Vic Nees, geb. 1936), Track4のDie launige Forelle (Franz Schöggl, 1930-1982),
Track6 の Fuge aus der Geographie (Ernst Toch,
1887-1964) は、様々な地名(長崎、横浜も入っている)
を連呼するへんてこな曲だけれども、 ウィンズバッハ少年合唱団らしい異常なまでの正確で歌う。
曲の最後のほうで犬が威嚇して吠えるような声が入っているのが面白い。 録音も非常に良い。
というわけで、Track1-6 は Highly Recommended。
Track 7-15 のSpanisches Liederspiel (Paul Zoll, 1907-1978) はメランコリックな感じの曲。
私は個人的には結構良い曲だと思う。 合唱団の演奏も良い。 しかし、録音が冴えない。 やや音が歪みがちになる。
それから、 電子楽器の音が少々Cheapで耳障り。 何故全部Acoustic楽器で統一しなかったのだろうか?
せっかくの良い演奏が少々残念な結果になっている。
同じことがTrack20の Zigeunerleben (Robert Schumann, 1810-1856) にも言える。
Track 16-19はBela Bartok (1881-1945) のVier Slowakische Volkslieder. Track7-20 は
少年合唱の演奏は素晴らしいのだけれど、 録音がいまいちなので、Recommended.
録音は2000年3月と、2002年3月/5月。
指揮: Karl-Friedrich Beringer
ピアノ: Paul Sturm
Rondeau Production, ROP2018
Bach, Messe h-Moll
新鮮そのもの。 突き抜けるような透明で均質なボーイソプラノがバッハのミサ曲にふさわしい。
元気いっぱい。 どんな複雑に絡み合った箇所でも難なく歌ってのける。
動きの早い部分もまったくもたつかない。 ソプラノ以外のパートももちろん大変素晴らしい。
バッハのミサ曲の録音の中でもっとも気に入っている。
ソプラノ、アルトソロは女声 (Sopran: Christine Schäfer, Alt: Ingeborg Danz)。
1994年のデジタル録音も大変良い。
最近、廉価版(2枚組みで1500円程度)が出たようだ。
指揮:Karl-Friedrich Beringer
Hanssler, CD98.959
Bach, Johannes-Passion BWV245
大変力強い演奏である。 ライヴ録音であるにもかかわらず、ウィンズバッハの少年たちは、
難しい箇所も堂々と歌う。 ソプラノ、アルトソロは女声 (Sopran: Christiane Oelze, Alt: Monica Groop)。
録音は1997年。 音質は満足いくレベル。 ライブの雰囲気が良く伝わる。
指揮:Karl-Friedrich Beringer
Bayer, BR500 007/8
Bach, Die Motetten BWV225-230
指揮者がBeringerに変わって間もないころの録音と思われるが、今とかわらず、
芯の通ったしっかりした歌声。 1981年のデジタル録音だが、かなり良い状態である。
Remasteringしたのだろうか。
指揮:Karl-Friedrich Beringer
Rondeau Production, ROP1009
Bach, Magnificat BWV243
この曲でも、まったくもたつかない。きりっとした演奏。
ソプラノ、メゾソプラノは女声 (Sopran: Sibylla Rubens, Mezzo-Sopran: Rebbeca Martin)。
Magnificat の他に、モテットからBWV225、227、229が収録されている。
1999年8月ライブ録音。 録音は満足いくレベル。
指揮:Karl-Friedrich Beringer
Prager Kammerorchester
Rondeau Production, ROP2001
Mozart, Requiem K626
容易に想像がつくように、この演奏も大変素晴らしい。 少しも雑にならない。 きりっとした歌声でありながら、
とても自然に悲しみを表現する。 少年合唱によるMozart Requiemの中では最も良いもの一つではないかと思う。
ソプラノ、アルトソロは女声 (Sopran: Maria Venuti, Alt: Ursula Kunz)。
1988年の録音、音質は標準的。
指揮:Karl-Friedrich Beringer
Munchner Bachsolisten
Bayer Records, BR100 051
O come, O come Emmanuel ! (クリスマスの音楽)
あいかわらず非常に洗練された完璧な演奏。 ゆったりした部分では、とことん綺麗なハーモニーを聴かせ、
動きの速い部分も危なげなく完璧に歌う。 Track2の Maria durch ein Dornwald ging でソロをこの合唱団の少年が
歌っている (Sopran: Maximilian Argmann, Alt: Lorenz Gabriel)。 柔らかく良く通る声で、ちょっと緊張した感じが初々しい。
録音は1998年で、非常に良い。 自然な音場、滑らかな音質。 全体としての完成度が非常に高いCD。
指揮:Karl-Friedrich Beringer
Semper Brass Dresden,
Bayer Records, BR100 300 CD
HOME (The Art of Boys’ Voice) ⇒
ご意見、ご感想などありましたら、管理人にメール または ゲストブックへ お願いします。