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Choir of St Johns College, Cambridge

 

Geoge Guest が指導していた時代、特に1980年代後半のこの合唱団は素晴らしい。

非常に熟成された、気品のある歌声。 ゆったりした曲を息をぴったり合わせて歌うときの

美しさは秀逸。 G.Guestの後、C. Robinson,  D. Hill に指揮者が代わってからも高水準を保っている。  

 

 

  Mendelssohn, sacred choral music

                                 / The choir of St John’s College Cambridge. 曲目⇒

 

有名な Hor mein Bittenのソロを歌うQuintin Beerというボーイソプラノが素晴らしい。 輝かしく透明な声。 

技術的にも高水準で、余裕を持って隅々まで配慮して歌っている。 かすかにビブラートをかけるのだけれど、

それがこ憎たらしいくらい上手い。  ちなみに、 このCDではHor mein Bitten の英語版もCDの最後に収録されている。 

ただし、後半のO for the wings of a dove の部分だけ。 これもQuintin Beerが歌っている。  

少年合唱はすべすべに磨き上げられているし、男声合唱はたいへん強力で気持ちよい。

2005年7月8,9,11日、St Johns College Chapel, Cambrige で録音。 音質は大変良い。 残響も綺麗である。 

ソロも非常に生々しく捉えられていて、どきどきしてしまう。 あえて欲を言えば、もう少しまろやかさがあったら、と思う。

Recording Engineer Julian Millard.    

  

指揮 : David Hill

Hyperion, CDA67558 (Amazon.co.uk で購入 2006/June)

 

  Meditation / The Choir of St Johns College, Cambridge

              Recommended  曲目⇒

有名なAllegriのMiserereの他に、私の好きなRossiniのO salutaris hostia も収められている。

TallisのO salutaris hostiaもとても良い。 合唱団は磨き上げられた艶やかな声で大変美しい。 

技術的水準も高く安心して聴いていられる。艶っぽい絶妙なビブラートも随所に散りばめられている。 

数十年前のG.Guestの時代から、C.Robinson、D.Hillに変わっても、この独特のビブラートは程度の差こそあれ

受け継がれているというのは不思議だと思う。 指導者もメンバーも全く代わっているのに。

2004年3月、Chapel of St Johns College, Cambridge での録音。 ほとんど文句無しの、自然なとても

良い録音だと思う。 Chapelの残響も豊かにとらえられている。 Engineered and produced by John Rutter.

2005年5月)

 

指揮: David Hill

SJCR 103-2

 

    Christmas Carols form St Johns   - Highly Recommended    曲目⇒

この当時のSt Johnsの歌声は本当に美しい。 良く熟成されたすべすべの甘い声を、 息をぴったり合わせて歌う。

歌い方も極めて丁寧。 Silent Nightの1番最後で、 ソプラノ合唱が incarnate God と歌う時の、 「r」 の微かな

優しい巻き舌の音が消え行くのがいとおしくて、 思わず何度も聴いてしまう。 

録音も抜群にセンスが良い。 息継ぎの呼吸の音も克明に聴こえる。 思わず聴いている方まで、

呼吸を合わせてしまいそうになる。 これほど鮮明な録音でありながら、少しもきつい音質にならない。

音場も2本のスピーカーの間に自然に広がる。 奥行き感もある。 残響も豊か。 少年合唱の録音の

お手本と言って良い。  1986年の録音。 Sound Engineer: Ralph Couzens.

 

指揮: George Guest

CHANDOS, CHAN 7109 (輸入版)

 

    J. Taverner,  Mass The Western Wynde  - Highly Recommended   

なんとも寂しげな、そこはかとなく寂寥感のただようこの曲を、 St Johnsの、熟成された気品のある歌声で

丁寧に香り高く歌い上げる。 1988年の録音で音質も非常に良い。 残響豊かでありながら、鮮明な音質。

合唱団の声も大変滑らかに仕上がっている。 部屋を真っ暗にして聴いていると、音楽の中に融けていって

しまうような感じがするくらい良い感じの録音。 是非お勧めしたいCD。 Recording Engineer, Mike Clements. 

 

指揮:George Guest

EMI: CD-CFP 4654

 

   TALLIS  CHORAL & ORGAN  WORKS / 曲目⇒

                             Choir of St John’s College, Cambridge    - Highly Recommended

 

私のお気に入りのSalvator Mundi が収録されている。 St John’s の少年達が

透明な厚みのある声で、息をぴったり合わせて歌っている。

大変良く磨き上げられた演奏だと思う。 

1993年の録音で、音質は大変良い。 息継ぎの音まではっきり聴こえ

緊張感がひしひしと伝わってくる。 それでいて、全体の自然さが少しも失われていない。

Sound engineer: Richard Lee.

 

指揮: Christopher Robinson

Chandos,  CHAN 0588 (輸入版)

  

 AN EVENING HYMN (Music for solo treble)   

                    Highly Recommended    曲目 ⇒

     このCDは、St JohnsのHead Chorister Oliver Lepage-Deanのソロアルバムと言ってよい内容。

     このボーイソプラノはとても落ち着いた、やわらかな深みのある声で歌う。 とりわけ中低音が素晴らしい。

   収録されている曲は、彼の声の魅力を引き出すような、ゆったりした感じのものが多い。

   技術的にも非常に高い水準である。 解説によると、この録音が終了した5週間後、

   アメリカツアー中に声変わりしたらしい。 来日もしているようだ。 

   このCDの中にお気に入りの曲があれば、是非聴かれると良いと思う (曲目⇒)。

   2002年1月/2月の録音。 音質は抜群に良いといえる。 非常に鮮度が高く、しかも滑らかな音質。

   

   指揮: Christopher Robinson

   Naxos:  8.557129 (輸入版、 Amazon.co.uk で購入。 そのうち日本国内でも発売されるかもしれない)

   

    W.A. Mozart,  Requiem  - Recommended 

この当時のセントジョンズ合唱団は、大変熟成していて、すべすべの大変甘い響きを醸し出していた。 このCDでも、それが十分に

堪能できる。 Kyrieなどの動きの速い部分も意外に良く対応している。 しかしこの合唱団の特徴が最も発揮されるのは、

ゆったりとした部分でソプラノ合唱が活躍する部分。 中でも、トラック8 Lacrimosaの56秒あたで、ソプラノ合唱が艶々の

声で絶妙なビブラートをかける時の美しさに、私はちょっと動揺してしまう。

ソプラノソロは女性(Yvonne Kenny)。  1987年の録音で、大変好感の持てる音質。 艶やかな少年合唱がほとんど歪められずに

収録されている。 残響も豊か。 非常に鮮明という録音ではないけれど、滑らかで聴きやすい。 Sound Engineer: Ralph Couzens。

 

指揮: George Guest

Chandos, CHAN 8574 (輸入版)

 

    G.B. Pergolesi,  Stabat Mater  -  Recommended 

12トラックのうちの半分くらいをSt Johns のソプラノ・アルトの少年合唱が歌う。 残りのトラックは女性ソプラノ・アルト。

この合唱団の声はビロードのように柔らかく触り心地が良い。 合唱なのにソロで歌うときのようなビブラートをかけたりもする。

イギリスの少年合唱団にありがちなちょっと癖のある歌い方で、 あまりペルゴレージには相応しくないのかもしれないが、

個人的には結構好きなCD。 1978年の録音。 滑らかな音質で、合唱も鮮明に収録されている。

 

指揮: George Guest

Decca, 443 868-2

 

     Carols for Christmas   - Recommended    曲目⇒

 

The Choir of St Johns College, Cambridge & George Guestによる、1970年代の前半頃の録音。

この合唱団&指揮者の1980年代後半の録音では、この上なく甘くて柔らかい歌声を聴くことができるが、 

このCDでは少し印象が違って、きっちりとした比較的元気の良い歌い方。 これは録音のせいもあるかもしれない。 

このCDで嬉しいのは Suo Gan が収録されていることだろう。 映画「太陽の帝国」で、ボーイソプラノが歌っているのを

聴いて良い曲だなあと思った。 この曲はウェールズの子守唄で、 なんだか懐かしさがこみ

上げてくるような感じがする。 このSuo Gan でソロを歌うのは、Lynton Atkingson, 

Simon Keenlyside, Robert Kingの3人で、息をぴったり合わせて丁寧に歌っている。

クリスマスの録音は残響豊かにして、合唱団が少し遠めに聴こえるのが多いが、

この録音はその逆で、残響は抑えて、合唱団をくっきりと鮮明に捉えている。

音質は良い。

 

指揮: George Guest

BELART,  450 111-2 (輸入版。 Deccaから出ていたものの廉価版らしい。 ずいぶん昔に買ったので

2003年現在入手可能か不明)

 

   M.A. Charpentier / Messe de minuit pour Nöel

             Choir of St John’s College, Cambridge  - Recommended

この当時のSt Johnsらしい、すべっこい歌声で歌っている。 ただ、高い声を出さなければいけないところや、

動きの速いところでは、少し崩れるかなあ、という気もする。 ソプラノソロは、Alan Walker, Alistair Flutter.  

1988年の録音。 合唱、ソロ、伴奏ともにバランス良く捉えられている、 残響も豊かで美しい。

なお、このCDには、PoulencのQuatre Motets pour le temps de Nöelなども入っており、かなりお得だと思う。

Recording Engineer: Ralph Couzens。

指揮: George Guest

CHANDOS, CHAN 8658

 

  Mendelssohn Church Music / St. John’s College Choir, Cambridge  曲目⇒

Hör mein Bitten でソロを歌うのはPeter Morton. イギリスの合唱団だが、ドイツ語で歌っている。

録音のせいもあるかも知れないが、ちょっと元気が無いかなあ、という印象を受ける。

1997年3月、Chapel of St. John’s College での録音。 音質は標準的。 もう少し柔らかく

滑らかな音質であったらなあ、と思う。

 

指揮: Christopher Robinson

Nimbus, NI 5529

 

   Ave Verum (DVD) / The Choir of St. Johns College, Cambridge

                           - Recommended   

このDVDには、Haydn: Insanae et vanae curae,  Rossini: O salutaris hostia, など私の好きな曲が

沢山収録されている。 指揮がChristopher Robinsonだから、そんなに昔のものではないだろう。 

画質は良い。 演奏も良い。 音質はまあまあ良い。 大音量時にかなり歪が大きくなるのが難点。 

同じ曲目を収めたCDがあって、そちらの音質は大変良いので、音質を重視される方は、CDを(も)買われたら

良いと思います。 収録曲はこちら⇒

 

指揮: Christopher Robinson

Brilliant Classics  6364

 

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