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W.A. Mozart
少年の声によるモーツァルト・レクイエムの透明で自然な悲しみ、
少年合唱の透明で良く溶け合う歌声によるミサ曲の美しさには心を洗われる。
Mass in C minor, K427 (ミサ曲 ハ短調)
Ave verum Corpus, K618(アヴェ・ヴェルム・コルプス) −工事中
Mozart Requiem / Thomanerchor Leipzig
このCDはなかなか良い。 Bachのテンポの速いくねくねした曲で日頃から鍛えられているだけあって、
Thomanerchorの少年達は、Kyrie eleisonなどでも、もたつくことなく自信を持ってきっちり歌っている。
全体にきりっとした感じで、私の愛するWindsbacher Knabenchorの演奏に近いと思う。
Mozart、Bach、Schutzなどの合唱曲のいくつかは、良く訓練された少年合唱を白熱させ一際美しく燃焼させる
不思議な力があると思う。 Mozart のRequiemは正にそういった曲で、このCD Dies iraeなどでも
少年合唱は自然な、しかし熱い感動的な演奏を聴かせてくれる。 ソロは女声。 オーケストラはGewandhausorchester
2006年1月21日、Thomaskirche Leipzig でのLive Recording。 音質は良いほうだと思う。
解像度、という点では今ひとつだが、嫌味のない音質だと思う。 近年のThomanerchorの録音には、
何となく高音がかさつくような音質のものが多かったが、この録音ではそういったことは無い。 (できたら、
アルトの録音レベルをもう少し上げてMixingして欲しかった。 よくよく聴けば、アルトはなかなか良い声で
しっかり歌っているがわかるのだが、今ひとつそれが伝わってこない)
Joachim Muller (Aufnameleitung, Schnitt, Mastering).
指揮: Georg Christoph Biller
Rondeau, ROP4019 (2006年6月、 Tower Record@新宿 で購入)
Mozart Requiem / Windsbacher Knabenchor
容易に想像がつくように、この演奏も大変素晴らしい。 少しも雑にならない。 きりっとした歌声でありながら、
とても自然に悲しみを表現する。 強力なボーイアルトも大変魅力的。 少年合唱によるMozart Requiemの中では
最も良いもの一つではないかと思う。
ソプラノ、アルトソロは女声 (Sopran: Maria Venuti, Alt: Ursula Kunz)。
1988年の録音、音質は標準的。
指揮:Karl-Friedrich Beringer, Munchner Bachsolisten
Bayer Records, BR100 051
Mozart Requiem / Tolzer Knabenchor
私の知る限り、テルツ少年合唱団の2度目のMozart Requiem。 一度目のDHM版は、とても元気が良いが
非常に洗練されているとは言い難かったが、 今回のはかなり洗練されたと思う。 Lacrimosaなどで、ソプラノ合唱が
ゆったりと浮かび上がるところなどは、本当に美しい。 こういう天上的な美しさは少年合唱でないと出せないな、
とつくづく思う。 そのかわり、 劇的な部分でこの少年合唱団独特の爆発力は影を潜めてしまった。
ソロは女性ソプラノ。 1999年の録音。 鮮明な音質ではあると思う。 ただ、個人的には、ちょっとdetai
が強調されているかな、と感じる。 それから、もう少し合唱に重点を置いてMixingして欲しかった。
Recording Engineers: Stephan Schellmann, Markus Heiland.
指揮:Bruno Weil
Sony Classicl, SK 60764 (輸入版)
Mozart Requiem / Tolzer Knabenchor
非常に洗練された演奏とは言えない。 けれども、テルツ少年合唱団らしいとても元気のある演奏。
ちょっと振幅が大きすぎて少々逸脱してしまうような箇所も無いではないが、 KyrieやDies irae での爆発力は
大変魅力的。 録音も管弦楽よりは、むしろ合唱に重点を置いていて、 各パートの動きを明確に捉えている。
合唱だけでなく、 ソプラノとアルトソロもテルツ少年合唱団の団員が歌っている。 2人ともなかなか良く歌っている。
ソプラノソロはHans Buchhierl, アルトソロはMario Kramer.
1970代前半の録音を思われる。 Engineering Engineer はたぶん: Dr. Th. Gallia, P.Dery。
音質は、この当時の標準と言って良いだろう。 合唱を鮮明に捕らえているのには好感が持てる。
指揮:Gerhard Schmidt-Garden
Deutsch Harmonia Mundi, VD77584 (輸入版。 一時期国内盤も出ていた。 最近あまり見かけない。)
Mozart Requiem / Wiener Sangerknaben
ソプラノ、アルトのソロもウィーン少年合唱団員。 良く通る声でしかも大変安心感がある。 合唱も良い。
Requiemの他に、Avr, verum corpus, K618 と Haydn, Te Deum in C も入っている。
おそらく1970年代の録音。 少し高域が強調されたような音質。 Remasteringして、もう少し自然な
音質にしたら、もっと良いCDになるのではないかと思う。
指揮:Hans Gillesberger
RCA Victor, 6535-2-RG (輸入版)
Mozart Requiem / Wiener Sangerknaben
ソプラノは元ウィーン少年合唱団員のMax Emanuel Cencicが歌っている。
ボーイソプラノではなく、 男性ソプラノというのだろう。 個人的には、普通のボーイソプラノに
ソロを歌って欲しかった。 合唱は結構良く歌っていると思う。 ブルックナーのモテット3曲も収録されている
(Ave Maria, Locus iste, and Christus factus est) 。 1994年の録音で、音質は良いのだけれど、
もう少し合唱を前面に押し出して欲しかった。 いまいち合唱の熱気が伝わってこないのが残念。
Recording Engineer: Oswald Gritsch.
指揮:Peter Marschik
Capriccio, 10 589 (輸入版)
Mozart Requiem / Choir of Saint John’s College, Cambridge
この当時のセントジョンズ合唱団は、大変熟成していて、すべすべの大変甘い響きを醸し出していた。 このCDでも、それが十分に
堪能できる。 Kyrieなどの動きの速い部分も意外に良く対応している。 しかしこの合唱団の特徴が最も発揮されるのは、
ゆったりとした部分でソプラノ合唱が活躍する部分。 中でも、トラック8 Lacrimosaの56秒あたで、ソプラノ合唱が艶々の
声で絶妙なビブラートをかける時の美しさに、私はちょっと動揺してしまう。
ソプラノソロは女性(Yvonne Kenny)。 1987年の録音で、大変好感の持てる音質。 艶やかな少年合唱がほとんど歪められずに
収録されている。 残響も豊か。 非常に鮮明という録音ではないけれど、滑らかで聴きやすい。 Sound Engineer: Ralph Couzens。
指揮: George Guest
Chandos, CHAN 8574 (輸入版)
Mozart Requiem / Westminster Cathedral Boys Choir
この合唱団の声は、さらさら均質で、溶け合った時にはとても美しいハーモニーになる。
夕焼けの空で紫とオレンジが綺麗に混じりあう時のような感じ。 速い部分ではちょっともたつくことも無いわけではない。
ソプラノソロは女性(Emma Kirkby)。 1983年というデジタル初期の録音にしては、非常に良い音質と言える。
少年合唱も鮮明に捉えられている。 Sound Engineer: Simon Eadon。
なお、このRequiemは、Maunder版というもので、良く演奏されるSussmayr版と若干異なる。 Track 9には Amen
という、Sussmayr版には無い曲まである。 でもこのAmenという曲も結構きれい。
指揮: Hogwood
L’OISEAU – LYRE 411 712-2
Les Petits Chanteurs de Chaillot
大変ストレートで力強い演奏。 ソプラノ、アルトソロもたぶん少年による(CDの解説には、Childrenと書いてある)。
演奏からしたら、是非とも推薦したいのだけれども、録音がいけてない。 やけにしゃりしゃりした音質で、歪っぽい。
1972年の録音らしい。 フランス語で書いてある部分が多くて、良くわからないことの多いCD。 ただこんなことが解説
に書いてあった:The wonders of such a music could only be grasped by those whose soul is most akin to that of that of Mozart :
That is by children. … (直訳したらこんな感じでしょうか − こうした音楽の神秘は、モーツァルトにもっとも近い魂を持った者によって
のみ理解され得る: それはつまり子供たちによってである…) ああ、もう少し良い音質でこのCDが聴けたらな。
指揮: Roger Thirot
MOS 1002
Maitrise des Petits Chanteurs et Orchestre du Palais Royal
録音によるところも大きいと思うが、全体にぼんやりした印象。 合唱も少し元気が無いような気がする。
ソロは女性。 1995年頃の録音だと思う。 指揮者のJean-Philippe Sarcosはテルツ少年合唱団の
指導者Gerhard Schmidt-Gardenに合唱指揮の教えを受けたらしい。
指揮: Jean-Philippe Sarcos
Pavane Records, ADW7336
この曲、以外にも少年合唱によるCDが少ない。 もっと録音されても良いと思う。
Winchester Cathedral Choir, Winchester College Quiristers
この2つの合唱団はイギリスの少年合唱団らしい、白っぽい、たんぽぽの綿毛のような声で歌う。
彼らのビブラートをかけない歌声は良く溶け合ってとても美しいハーモニーを奏でる。 このMozart のミサ曲にぴったり。
1988年の録音。 L’OISEAU – LYREレーベルに共通の、鮮明さを若干強調する音質。 合唱は良く聴こえて好ましい。
指揮: Hogwood
L’OISEAU – LYRE 425 528-2
この曲はとてもシンプルでゆったりとした曲なので、少年合唱にはぴったりだと思う。 そして少年合唱によって
歌われると、この曲の敬虔さ、静謐さが最も自然に表現されると思う。 少年合唱による多くのCDが出されている。
工事中
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